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2012年02月06日

ボランティア通訳研修会第1回目

2月2日、ボランティア通訳研修会の第1回目をアバンセで開催しました。当日はこの冬一番の寒さsnow雪が舞う中、14名の方が参加してくださいました。第1回目の講師は「女性エンパワーメント福岡」の八尋マイラさん。フィリピン出身の方で、英語・タガログ語の通訳をされています。今回は、「ボランティア通訳のための基礎知識・心構え」をテーマに講演をしていただきましたsmile

ボランティア通訳研修会第1回目

ボランティア通訳研修会第1回目

講師のマイラさんは主に法廷通訳として活躍されています。法廷での通訳は、一語訳し間違えるだけで、判決を左右する程の大きな間違いにもなりかねないので、一語一句聞き洩らさないように、並外れた集中力を持って臨まなければなりません。マイラさんは法廷通訳の厳しさを次の様に表現していました。

コップに水を注ぐ時、一滴の水滴もこぼしてはいけない。コップの中に糸くず一つでも入っていたらいけない。ほんのちょっとの訳し漏れもあってはいけない。ほんの少しでも余計な言葉を付け足してはいけない。

一滴の水滴、糸くず一つが被告人のその後の運命を左右すると考えると、軽い気持ちでは決してできない職業です。マイラさんはプロの通訳として働かれているので、もちろんその厳しさに見合う対価を受け取られています。しかし、マイラさんは、「ボランティア通訳」であったとしても、決して「私はボランティアだし」と気軽な気持ちで通訳をしてはいけない、仕事を引き受ける際には、それなりの覚悟と責任を持って対応しなければいけない、と仰っていました。マイラさんによると、通訳には、プロの通訳であってもボランティア通訳であっても、これだけは必ず守らなければならないという「倫理規程」があるそうです。

①通訳の精度。
語学力がなければならない、というのは言うまでもありませんが、言葉の追加・削除・言いかえなどは通訳として絶対にしてはいけません。

②秘密を守ること。
通訳で知り得た情報を他人に漏らすのはご法度です。

③公平であること。
通訳をする際には決して私情をはさんではいけません。思い込みで通訳をしたり、個人的見解を盛り込んでは決していけません。

ボランティア通訳として活躍されている皆さま、また、これから通訳として活動することに興味を持っている皆さま、以上3つのことは忘れないように心に留めておきましょうhappy01

講座では、通訳のデモンストレーションもしてもらいました。通訳には同時通訳連続通訳逐次通訳とも言います)の2種類があることをご存知ですか?同時通訳は話者が話をするのとほぼ同時に通訳をする形態、連続通訳は話者の話を区切りながら順次通訳していく形態です。今回は3名の方に前に出ていただき、同時通訳と連続通訳の両方を体験してもらいました。やはり、同時通訳の方が断然難しかったそうです。

ボランティア通訳研修会第1回目

今回の講座では、マイラさんの「ボランティア」に対する強い思いも語っていただきました。マイラさんはプロの通訳として働かれている今でも、依頼があれば、ボランティア通訳として同郷の方をサポートされているそうです。下の写真を見てください。「ボランティア」という言葉の下にある「有志」という言葉が見えますでしょうか。この「有志」という言葉はマイラさんの「生き方のプリンシパル」だそうです。「意志を持つ人達が集まると、大きな力になる」。マイラさんの信念に、私も大きな感銘を受けましたhappy02

ボランティア通訳研修会第1回目

マイラさん、心のこもったお話、ありがとうございましたshinesmile

次回の研修会は2月9日木曜日です。行政書士の松枝久泰先生に、入国管理法、在留資格等について教えていただく予定です。松枝先生、宜しくお願い致しますhappy01



この記事へのコメント
私は八尋さんにお金を騙し取られました。翻訳を代わりにやって欲しいと依頼され応じたところ、お代は未払い。請求するという逆ギレされ警察におせわになりました。このような不誠実な人が講師をするとは信じられません。
Posted by 匿名 at 2016年07月01日 08:21
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